広彩コンサルタントロゴ



トップページ会社概要沿革業務実績委託事例案内図採用情報





FileNo. 001
 
事例はコンビニです。近年は、単なる商品の小売だけでなく宅配便取次、銀行等のATM窓口等、社会のニーズに常にいち早く市場に答える等、サービスの手本ともいえる注目されている業界です。



1. 対象物件の概要

敷地概要
・敷地面積 約 500 u
・買収される面積 約 50 u
・残る面積 約 450 u
・買収される割合 約 10 %
・駅より徒歩 500 mにある住宅地域
・建築基準法の用途地域制限
 第一種中高層住居専用地域

建物概要
・構造 鉄骨造二階建店舗併用住宅
  1 階 貸店舗(コンビエンスストア)
  2 階 賃貸アパート( 6 世帯)
・ 駐車スペース
  (東側)店舗来客用  5 台分
  (西側)アパート用  5 台分

現況
 
2. 検討のポイント

移転方法は、客観的に通常の人、誰しもが行うであろうと考えられるものが採用されます。この事例で考えると、次の二点が大きなポイントとなります。

・ 建物が直接支障となっておらず、貸店舗の来客用駐車スペースが支障となっている。
・ 駅より近距離にある、沿道サービス(不特定多数の来客)を目的とした貸店舗である。

店舗の来客用駐車スペースが喪失しては、貸店舗としての機能に支障が生じます。よって支障となっている 5 台分の駐車スペースをどの様に、残る敷地の中に確保するかが検討のポイントとなります。

 
3. 考えられる案
<A案>
最初に考える案は、東側のアパート用の駐車スペースを、店舗来客用の駐車スペースとして使用する案です。しかし問題があります。来客用の駐車スペースは確保できますが、アパート用の駐車スペースが喪失してしまいます。そして車利用客は、南側の道路を通り店舗に向かう事となります。沿道サービスを目的とした貸店舗であるため、駐車スペースと店舗の出入り口は隣接している事が望ましいです。よって次の案は、この問題点をクリアできるものを考えます。
A案図


<B案>
現状建物は二階建てですが、一階部分を駐車スペースとし現状の 1 階部分を 2 階に、同様に 2 階部分を 3 階として、建物を建て替える案です。この案であれば、A案の問題点を解消できます。しかし、一階の貸店舗と二階の貸店舗では、集客力低下の可能性がある事や、費用的に建築費を比較すると増大する事等が予測できます。
B案図

<C案>
現状と同規模の建物を、東側に寄せて建て替える案です。寄せる事で東側の来客用駐車スペースを現状と同様に確保できます。しかし、東側のアパート用の駐車スペースが支障となってしまいます。そこで同様に確保する事を考え、機械式の立体駐車場を設置します。これで、駐車スペースが全て確保する事が可能となります。
C案図
※マウスを重ねると計画の図案になります。
 
4.決定

最終的に「C案」が決定案となりました。発端は、来客用駐車スペースが無くなるという事です。現在の社会環境から考えると、自宅用の駐車場と異なり、来客用駐車場を敷地内に確保するという事が大きな検討の要因となる事です。このように決定までは、考えられる案を並べ理論的に絞りこんで、総合的に判断されます。尚、駐車場の設置の時期が、都市計画決定の前か後かで補償の考え方は異なります。



>>このページの先頭へ