1. 対象物件の概要 |
- 敷地面積:500u
- 買収面積:100u
- 残地面積:400u
- 取得割合:20%
- 街道沿いに店舗・住宅が混在する地域。
- 建築基準法の用途地域制限
近隣商業地域
- 建築基準法の建築制限
建ぺい率:70%
容積率:400%
防火指定:準防火地域
- 建物の構造用途:
A棟:鉄骨平家建店舗兼事務所(支障建物)
延床面積 60u
B棟:鉄骨造平家建整備工場(非支障建物)
延床面積 160u
- 建物の使用状況
A棟は新車販売の店舗(ショールーム)・販売部門及び整備部門の業務管理の事務所として使用されています。 B棟は洗車場、整備修理場・倉庫として使用されています。
- 建物の支障状況
A棟の約40%が直接支障となります。
- 駐車場の位置及び収用台数
A棟南側:来客用車両2台
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2. 検討のポイント |
- 支障となるのはA棟のみであり、B棟は支障となっていないこと。
- A棟は販売部門及び整備部門の業務管理等事務を一括で行っていること。
- 移転後に来客用と整備車両用のそれぞれの駐車スペースと、その車両動線が確保できること。
- 建築基準法、道路運送法等の関係法令に適合するように検討します。
(その説明は多種に及ぶため、詳細については省略します。)
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3. 考えられる案 |
最初にA棟の曳家工法が考えられます。建物を再配置する残地はありますが、整備車両の車両動線が確保できず合理的ではありません。
次に改造工法が考えられますが、建物の支障割合が約40%となり、改造に伴い主要構造材に大きな影響が及ぶため合理的ではありません。
さらに、建物を立体化し、従前と同様の機能を図る案を考えます。 |
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<第一案> A棟立体集約(工事期間中は営業休止) |
1階に店舗、2階に事務所を配置する案です。
■利 点
- 建物の間取りの確保と再配置ができます。
- 来客用及び整備車両の駐車スペースと車両動線が確保できます。
■問題点
- 営業休止期間が長期になります。
- 工事期間中、仮倉庫補償が伴います。
第一案では残地に再築することで従前の機能回復が図れますが、工事期間中は
営業休止となります。
第二案では営業休止期間が短くなるように検討します。 |
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<第二案> A棟立体集約(工事期間中は仮営業所) |
A棟は第一案と同様に残地に立体集約させます。工事期間中は敷地の一部を利用
し仮設店舗を設け、営業する案です。
■利 点
- 営業休止期間がごくわずかで済みます。
- 来客用及び整備車両の駐車スペースと車両動線が、移転後及び工事期間中に
ついても確保できます。
■問題点
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4. まとめ |
二つの案の比較をまとめると、次の様になります。
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第一案(不採用) |
第二案(採用) |
建築費 |
A棟 |
A棟 |
通 損 |
仮倉庫有 |
仮倉庫無 |
営業休止補償 |
長期
(約4ヶ月) |
短期
(約0.5ヶ月) |
経 費 |
無 |
仮設店舗(リース) |
補償額 |
第一案 > 第二案 |
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